参加者募集:Scratchによる学習ゲーム制作「超」入門

Scratchで制作した学習ゲームのサンプル
Scratchで制作した学習ゲームのサンプル

まなゲーらんど管理者 池田俊明が、誰でも簡単に学習ゲームを作れて公開できてしまう方法をお教えします。

MIT(マサチューセッツ工科大学)開発の子ども向けプログラミング学習ツールであるscratchを使って、画像のようなクイズ形式の学習ゲームが、画面上でパーツを組み合わせていくうちに(ほぼマウスだけで)誰でもサラっと作れてしまいます。

授業内容や、子供たちの必要とする内容に合わせて、ちょっとした楽しいツールを提供してあげられる大人が増えたら、きっと笑顔で勉強できる子供が増えるはず。

インターネットを閲覧できて、マウスを操作できて、ちょっとだけキーボードが使えれば、必ずできるようになります!パソコンが得意でない方も心配ご無用です。

Scratchによるプログラミングの例
サンプルゲームの中身はこんな感じになっています

scratchは数年後に導入と噂の小学校でのプログラミング必修化でも、使用されるツール候補に挙げられています。そちらへの備えも兼ねて特に教員のみなさんへの受講をおすすめします。

【日時】10月29日及び30日 13時〜17時

※同じ内容で2日間開催します。ご都合の良い日を一方選んでご参加ください。

【持ち物】ノートパソコンをお持ちの方は極力ご持参ください。(貸し出しも可能ですが、台数に制限がございますのでご希望の方は事前にご相談ください。)

【参加費】3,000円

【お申し込み】下記リンク先の「こくちーず」ページよりお申し込みください。

29日(土)
http://www.kokuchpro.com/event/a4b0b674ce1aad670fb3181991f45392/

30日(日)
http://www.kokuchpro.com/event/e51290b192b2295975da25d428ff08fa/

先生のためのゲームプログラミング講座 第ゼロ回 レビュー

2015年6月20日、
第ゼロ回、先生のためのゲームプログラミング講座を開催しました。

  
ゲームをただ危険視して排除しようとするのではなく、子供たちの学びを刺激し、意欲を引き出す強力な味方としてこちら側に引き込む、そんなアプローチの出来る先生を増やしていく、というのが将来的な狙いですが、一先ずは「先生ゲーム作ったことあんで!」と言えるようになってもらって「先生スゲー!」のネタを増やしてもらえたらと思います。

会場は弊社オフィス。教員2名、一般2名の参加者をお迎えして、池田が講師役をつとめました。

開発環境にはenchant.jsをチョイス。
無料で使えて、ややこしいインストールとかも不要。作ったものが容易に公開できてpcはもちろんスマホやタブレットにも標準で対応、アプリ化もOK。なかなか良いでしょう?

スクラッチやプログラミンなどのグラフィカルなものも検討しましたが、作ったものがパソコンでしか見られないというのがネックで没となりました。やはりモバイルフレンドリーさは重要です。

【さぁ、新しい世界を生み出そう】  

  
ゲームを作るのはデジタル空間に新しい世界を作り出す事、という事からお話を始めました。

そして、新しく生まれた世界にキャラクターを登場させ、移動させ、敵キャラの出現、キャラ同士の衝突判定、という具合に、ゲーム作りに必須の「素材」を次々に味見していきます。一通り体験を終えると、空っぽの空間だった所に、ちょっとしたゲームが出現している。と、そういう具合です。

参加者の半数が、そもそも普段そんなにパソコンを使わないという方だったので(そういう方にこそ是非チャレンジして欲しい!)、いわゆる「プログラミング以前」の所で苦労する場面もありましたが、その辺は想定内!安心の少人数制でもあり、まずまずスムーズな進行具合です。

【脳みそ連続フル回転の数時間】

  
むしろ想定外だったのは、皆さんから「良い質問」続出で、味見レベルでない掘り下げた説明や、予定外の練習問題をついつい加えてしまうケースが多かった事。

これが時間と参加者の脳ミソに大きな負担を掛ける結果となりました(笑)。
考えてみれば、これって、普段と違う頭の使い方を要求されるパズルを解き続けるようなもので、講座開始から数時間が経過する頃には、参加者の頭から立ち昇る白い煙が目に見えるようでした。

【集中力の限界?オリジナル制作には至らず…】

  
この「先生のためのゲームプログラミング講座」の重要な目標の一つが、「今日初めてプログラミングに触れた」という参加者に、オリジナル作品制作に挑んでもらう事でした。

…が、先述の通り、疲れ切った皆さんの頭脳は回線焼き切れ寸前(笑)。チョコやアメちゃんで糖分を緊急補給しても、充分な回復には至らず、そこそこ時間を残しつつ、新規制作は断念し、アイディア出しや意見交換を行うに止める事となりました。

んんん、無念。と、ほぞを噛んだのもつかの間、実際話し始めると、かなり具体的なアイディアも出てきて、今日学んだ内容でどこまで実現できるか、難しい部分は何処でどういう知識が追加で必要になりそうか、という所から、素材の入手元探しまで、かなり掘り下げた話となりました。次回はぜひそのアイディアを形に!というところでお時間終了。

終了後は、参加者・スタッフ・見学者で乾杯。疲れた頭をほぐしつつ和やかに過ごしました。

【制作物】

今回、参加者の皆さんにゼロから制作体験してもらったのは、以下のサンプルゲーム。モンスターを避けながらヒントを集めて、黒騎士が出す問題に答えます。  

このサンプルゲームを実際にプレイしてみるにはこちら

【正式開催へ向けて】

参加者の皆さんからも、いい勉強になったとのコメントをいただきましたが、一番勉強したのはやはり私(池田)だったのかも。

正式開催へ向け、参加者の集中力というリソース管理の重要性を、もっともっと強く意識して構成や進行を考えねばなりません。この第ゼロ回で、その為の重要なヒントと事例をたくさん得させて頂き、おかげさまで、かなり具体的にイメージ出来るようになりました。

詰め込みすぎは、今回に限らず私の悪い癖。最小限の知識とは何か、オプションとして準備しておくべきは何か、もっと突き詰めていきます。

参加して下さった皆さん、ありがとうございました^ ^

【参加者の感想より】

私でもできるんや!
ゲームを作るなんて、手が届かない別世界のことだと思っていました。
プログラミング初心者というだけでなく、ゲームをほとんどしたこともない私。
しかも、持参したMacBook Airも使いこなせず…。
皆さんのご迷惑になるのでは…と不安な気持ちでいっぱいでした。
でも、池田さんのわかりやすいインストラクションのおかげで、最後まで離脱せずにやり切ることができました。

ゲームのキャラクターが動き、会話したときには、本当に感動しました。(ゲームにはまったら、どうしましょう^^;)

1日だけの受講で、「ゲームを作ることができる」とは私は言えませんが、「ゲームを作ったことがある」と子どもの前で豪語することは、とりあえずできます。
子どもたちはきっと「先生、すげぇ‼︎」と言ってくれることでしょう。

【次回はお盆開催予定】

次回開催は現在日程調整中。8/15あるいは16となる予定です。決定次第こちらでも告知していきます。

【エデュコレ2014】ゲームを通じて勉強・勉強嫌いを考える

24日にエデュコレでお話した内容について、ありがたいことに関心をもっていただいているようですので、その際の動画をyoutubeにアップしてみました。画質が非常に低い上に、特に序盤で聞き取りにくかったり、話が冗長だったりするんですが、興味をもたれた方があればどうぞ。
そのうち画質をよくしたり分割したりしたものをアップするかもですが、ひとまずこれで。
活動紹介の際にプロジェクターで映し出された子ども達の顔は、プライバシー保護のため塗りつぶしてあります。本当はこれが一番みせたいんですけどね;;

「明日の教室 大阪分校」に参加してきました

もう10日ほども前になってしまいましたが;;

主に小学校の先生方で行われている勉強会「明日の教室」の大阪分校が開かれるということで第一回におじゃましてきました。(ちょっとだけお手伝いもさせていただきました。)

講師の仲里靖雄先生(帝塚山学院小学校)が「指導力向上とは何か」をテーマにお話されました。内容についてはまた改めて触れたいと思いますが、あっという間に終りの時間が来た、という感じで、時間が足りない、もっと話したい、もっと聴きたいという雰囲気が一杯の会場でした。

「先生でない」立場からとても重要だと思うのが、この会が私的な呼びかけによるもので、業務の一部としての、いわゆる「研修」ではないということです。当然先生方に給与はでませんし、査定プラスにもなりません。それどころか参加費を支払って、貴重な土曜日を一日潰しての参加です。

こうして研鑽をつんで、子供たちのためによりよいクラスを作ろう、よりよい先生であろうとし続ける方が、「この近辺だけでも、少なくともこれだけ以上はいるんだなぁ」と思うとそれだけでも、子供をもつ親として、少しホッとする眺めでした。

今後も継続的に実施予定とのことで、僕も何かしらお手伝いできれば、と思いました。(といいながら、さっそく次回はスケジュールが被って伺えないのですけれど;;)

「まなびあい」を勉強してきました(3)

「まなびあい」を実践する教室において、先生が何をするかといえば「場を作る」役割を果たすわけです。

全員が互いに尋ね・教えあって、みんなで目標をクリアしていく、そんな雰囲気の教室。いいじゃないですか。

「全員が」「みんなで」というのが非常に重要で、この雰囲気は特に勉強に苦手意識のある子にとって、できない・きらい・やらない・さらにできない・さらにきらい、というスパイラルにはまり込まない為の強力な助けとなることでしょう。

点数として数値化されるものである以上、成績には必ず順位があり、最下位の子が生じます。だからといって、その最下位の子が、その科目を「好き」だと思っていけないはずがありません。最下位の子が「できない」子である必然性もありません。まだうまくまとめられませんが、ここからなにか大切なことが見えてきそうな気がします。

また、「場を作る役割」なんて言い方をすると、難しそうですが、「クラス全員が満足してのびる授業を毎時間きっちり提供する」、などという課題に比べたら随分とハードルが低そうです。担任の先生の「あたり、ハズレ」なんてことが云々される昨今ですが、教師の才能に依存しないノウハウとしての魅力も「まなびあい」にはありそうです。

しかも、最初にがんばって「まなびあう」環境をつくれば、先生の負担はどんどん減っていくわけで、この点も重要だと思いました。どんなにすばらしいものでも、大変で、その大変さが減っていかないとしたら、それに取り組み続けていくことが出来る人は殆どいないのですから。

「まなびあい」今後も注目していきたいと思います。

「まなびあい」を勉強してきました(2)

昨日の「「まなびあい」を勉強してきました(1)」の続きです。

「先生は教科書を読み上げることも、板書しながら説明することもありません。」と説明しましたが、もちろん先生が「何もしない」ワケではありません。先生は「クラスを見て」います。特定の児童をじっと見るのではなく、クラス全体を見ながら「きっかけ」を見落とさないよう構えています。初日ということで、ついつい普段手のかかる子に注目してしまいそうにもなりますが、がんばって「全体」を見て行きます。

数人の子供たちが課題をクリアしました。クリアし終えた子供たちは当然ながら自分の席でじっと座ったままです。そこへ先生が声をかけます「『みんなが出来る』のが目標だよ。自分だけ出来てもダメなんだよ。一人でも出来ないままだったら失敗だよ。」・・・すると、終わった子供たちの中から、周辺のまだ終わっていない子供に教えてあげようとする子供が現れます。そこですかさずその行為を賞賛します!!

 これをきっかけに「僕(私)も先生にほめて欲しい(自分も誰かに教えてあげよう)」「はやく出来るようになって自分も教えてあげる側になりたい」の連鎖反応が教室に広がり始めます。その広がる様があまりに劇的なので、却ってにわかには信じられないような気持ちになってしまうほどでした。

「まなびあい」を勉強してきました(1)

ご存知ない方には「なんのこっちゃ?」なタイトルですが、「まなびあい」を学んできました。(実際に勉強会にいってきたのは昨年の11月です;;)

勉強会に参加させていただいた段階で、僕の「まなびあい」に関する知識は全くのゼロ。なんとなく語感から「おたがいに教えあうってことかなぁ?」ぐらいの漠然としたイメージでした。

勉強会がはじまり、上越教育大学の西川先生が登場、「まぁ、とりあえずこれを」という具合で一本のVTRが再生されました。映し出されたのはとある小学校の教室、このクラスは今日はじめて「まなびあい」での授業を行うということでした。

算数の授業の冒頭、担任の先生が「今日は~(テキストの範囲)の問題をやります」続けて「今日の目標はクラスの『全員』が~をできるようになることです。一人でも出来ない人がいたら失敗ですよ。」そう説明して(実際にはもう少し長い説明でした)授業が始まりました。それきり、先生は教科書を読み上げることも、板書しながら説明することもありません。

しばらくの後、教室に広がっていた光景は・・・

既に課題をクリアした子供たちが「教えて欲しいひといませんか?」と声をあげながら教室をめぐり、まだクリアできていない子達は、ためらわずに手をあげて「はいはい!」、そして次々と「教えてもらう側」が「教える側」へと・・・。この日の授業には普段特別支援教室で授業を受けているこのクラスの児童も一緒に参加してもらっていたのですが、その子の周りにも数人のクラスメイトがやってきて生き生きとやりとりしています。

拙い文章では伝え切れそうにありませんが、なかなかに心動かされる光景です。なぜこういうことが起こったのでしょうか。

また続きを書きます。