「脱やる気」でやれる自分に近づく(1)主導権を持たない現実を受け入れる

こんにちは、まなゲー池田です。
子どもと勉強に関わる仕事を続ける中で、ずっと考えていることがあります。・・・「やる気」と「やれる」って、あんまり関係なくないか??ってことです。「やる気」について知れば知るほど、どう考えてもそうなんです。が、しかし、世の中謎の「やる気信仰」に溢れています。このせいで無駄に苦しむ子ども(大人も)がすごく多いように思います。

そういうことで、この訳のわからん「やる気信仰」から抜け出して楽になって、できるだけ「やれる」自分になっていこうというシリーズです。何回やるかわかりませんが、基本的に客観的な根拠のある話だけします。それらをベースに考え方と行動調整のことだけお話しします。いつの間にか神様とかが出てきたり、サプリメントを売りつけられたり、とかそういう心配はありません(笑)

こういう話は長いと疲れるので、なるべく短く切っていきます。初回のテーマはこれ。

私が何をするかを、私は決められない

無意識、と言ってもフロイト先生が言ってた今となっては相当胡散臭いアレではなくて、もっと最近になって脳内の様子が色々観察できるようになってからの「無意識」に関する話です。

私たちは普段、自分の行動を自分でコントロールしていると思い込んでいますが、どうも全然そうじゃないぞということが、様々な研究から、わかってきてしまいました。

私たちの脳は、大まかに言うと、魚類や爬虫類と同じような「古い脳」の上に、高度に進化した動物が持つ「新しい脳」をかぶせたような作りになっています。

私たちが通常、心あるいは「意識」と呼んでいるものは「新しい脳」の方で活動していて、日々あれこれ考え、目標や計画を立てたりして、「あるべき」とか「やるべき」とか、「正しい」とか「間違い」とか色々思い悩んでいます。

一方、「無意識」はというと、古い脳の中に住んでいて、目前の物事について「スキ!」か「ヤダ!」か、それだけを考えています。先のことなど全く考えませんが、以前のことは実によく覚えていて、「これは前にイヤだったヤツだからヤダ!」などと一瞬で判定を下します。

そして、困ったことに、「無意識」は常に「意識」より手前にいて、より早く情報を受け取り、より早く決定し、より早くカラダに命令を下してしまうのです。

社長のつもりでいたが、実は広報さんだった

例えば、手をのばしてテーブルの上のコップを取る。そんな単純な行動でさえ「無意識」主導で行われているらしいことが判明しています。近代以降「わたし」は「意識」あるいは「理性」がコントロールすると信じられてきましたが、行動決定権は「無意識」にガッチリ握られてしまっていたのです。「意識」にできるのは、行動に理由を後付けすることと、後は、「こうしたほうがいいんじゃないかなー」と控えめに提案する程度のことでしかないらしいのです。

株式会社ワタシの社長だと思われていた「意識」は、実は、動物的勘だけで突き進むワンマン社長(無意識)の決定に、それらしい体裁を整えて社内外へ発信する「広報さん」でしかなかった。という驚愕の現実が見えてきました。そりゃ、思い通りにワタシが動かなくて当然です。何しろハナからそんな権限を持っていなかったんですから。

驚きの事実を突きつけられた、元自称社長の広報(意識)さん。さて、ここからどんな手を打っていくのでしょうか。

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