カテゴリー別アーカイブ: 活動報告

勉強、やる気、ゲームに関する論文

論文イメージ

池田が2015年度に大阪府松原市で行った実践に関する事柄を中心にまとめた、勉強、やる気、ゲームに関する論文が「奈良学園大学紀要第五集」に掲載されました。

学習意欲を「引き出す」のではなく、すでに子供たちが持っているはずのソレを「解放」すると言う視点に立った「解放指向アプローチ」に基づく一連の取り組み(実施後アンケートで参加児童の約83%で勉強との関係に前向きな変化が報告されました)と、その背景についてまとめたものです。

結構面白い内容になったと思いますので「やる気」に興味をお持ちの皆さんは是非ご一読ください。ご意見・ご感想などお聞かせ頂ければ幸いです。

論文:勉強とやる気、そしてゲーム

リンク先はPDFファイルです。本文は15000字ほどになりますので、とりあえず要約だけ見ていただいて興味がわいたら続きを読んでいただければと思います。

本文より「要約」のみ抽出

我が国においては、以前より、児童生徒の学習意欲および自己評価の低迷が指摘され、いわゆる「やる気のなさ」が問題視されている。しかし、筆者が複数の小学校で行った児童からの聞き取り結果を、古典的動機づけ理論および近年の無意識研究の成果に照らして鑑みると、彼らの状況は「やる気はある、しかし取り組めない」と評価する方が妥当であると考えられる。そこで、無意識主導の行動決定モデルのもと、意識、無意識両方に働きかけ、児童らが既に持っている学習意欲を抑え込まれた状態から解放し、行動へと繋がりやすくすることを目的に、学習ゲーム体験を軸とした一連のワークショップをデザインし、これを「やる気解放アプローチ」と名付けた。このアプローチを児童(小学4、5年生140人)に試みた結果、アンケートにおいて82.9%の児童に勉強観・自己評価の前向きな変化が見られ、48.6%の児童が、以前よりも勉強を頑張れるようになったと回答した。これらの結果は、やる気解放指向アプローチの有効性、およびその実施のためのツールとしての学習ゲームの有用性を示唆している。

今回は、論文として書いたので、全体に言葉も硬めです。また今後このブログ上などで、もっと平易な表現で分かりやすく書ければと思っています。

 

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パパと娘とプログラミン

文科省が開発公開している、子ども向けプログラミング学習ツール「プログラミン」を、小学1年の娘と一緒に遊んでみました。

この「プログラミン」、複雑なスクリプト入力など一切なしで、ほとんどがマウス操作でキーボードを使うのは数字ぐらい、ブロック遊び感覚の直観的な操作でプログラミング学習ができる優れものなんですが、残念ながらあまり存在を知られていません。

今回は、その可能性を子どもと一緒に検証してみようということで、娘(小1)といっしょに、休日の午後、チャレンジしてみましたのでレポートします。

さて、一年生にプログラミンによるプログラミングは可能なのでしょうか?はじまりはじまり…

※「プログラミン」で検索するとすぐに見つかります。

プログラミン画像1

タイトル画面から、「プログラムをつくる」をえらびます。

プログラミン画像2

もう一度「プログラムをつくる」。
「使い方をおぼえる」を飛ばして始めてしまっても大丈夫です。

プログラミン画像

「おてほんをみる」は、いきなりみても理解しがたいので、やはり飛ばして、
「あたらしいプログラムをつくる」にいきます。

プログラミン画像

これが制作画面のインターフェース。
画面下の方に、ずらーっと並んでいる変な生き物?がプログラミン達です。
とりあえず、やじるし系4つ(ヒダリン・ミギーン・ウエーン・シターン)の
中から適当にえらんで、「ここにプログラミンを…」のところにドラッグします。

プログラミン画像

すると、こんな感じで絵の上にブロックが追加されます。
で、画面右端の「さいせい」をクリックすると…

プログラミン画像

う、動いたっ!スタートから「とりあえず作ったものが動いた」までが早くていいですね。

「とめる」をクリックして、制作画面にもどり、さらにプログラミンを重ね置きしてやると、どんどん命令が追加されていきます。(重ね順の下から順番に処理されます)

プログラミン画像

深く考えずにどんどん追加しては再生、でも問題なさそうです。
うごかしてみれば、あぁこいつはこういう風になるのねとわかってきます。

※ここまでで最初の問題、ドラッグってなんじゃ?うまくできん!が発生しました。

最初の一個はまだ良いんですが、2個目以降を追加しようとするとき、意外にポインタの位置がシビアで、思ったのと違う所にいってしまったり、追加したつもりがされなかったり、すでに設置済みのものをズラしてしまったり消してしまったり…。

ある意味これが一番の問題だと思いました。アンドゥ(直前の操作の取り消し)ができないのもあって、このドラッグの失敗に結構苦しめられます。子どもがドラッグ操作になれるまで、イライラしない。させない努力が必要になります。子どもの小さい手にあう、小さめのマウスを準備してあげると良いのかなーと思いました。タッチパッドだとさらに苦しいのでぜひマウスを…。

指定の操作を繰り返させる「ズットン」と「ナンカイン」、複数の命令を同時に実行させて、例えば斜め移動などを実現させる「イッペンニン」など、制御系のプログラミンが登場すると複雑さが増しますが、さきに「させたい動き」を考えさせて、必要になった所で「こんなんあるわ」と進めてやると、試行錯誤しつつ、すんなりハードルを越えていく感じでした。

思っていたのと違う動きになったときに「なんでやー!」と笑えるかどうかは、重要なポイントだと思います。笑えてさえいれば、何度でも試行錯誤しますし、予想外の動きが、さらなるイメージのふくらみにつながる、という場面も見られました。

まぁ、僕の方は「こうしたらできるよ」とすぐ教えたくなってしまうのを出来るだけ我慢するのに必死でしたが・・・。

しばらくやるうちに、基本自分で考えて、つまったら相談してくる、という感じになり…。出来上がったのがこれです。

1人と1匹がロケットに乗り込んで、飛び立ちます。なかなか戻ってきませんがやがて帰ってきたロケットから2人が降りてきて、「ただいま!」これだけなんですが、意外に中身は複雑です。

プログラミンによるプログラミング学習が1年生に可能であるか、どの程度理解・活用出来るかの試金石としてのチャレンジでしたが、プログラミンの優秀さとともに、苦労しやすいポイントも見えました。

【操作上の問題点】

ドラッグ&ドロップに苦労しがち

これは記事中で既出。意外に細かいマウスワークが必要になるので、親子ともにイライラしないように…。

誤って右クリックしてしまう

プログラミンはフラッシュで制作されているので、画面上で右クリックするとフラッシュプレイヤーのメニューが出てしまいます。で、さらにそれをクリックしてしまうと、あたらしいタブが開いてしまい、「なんじゃこらー」となります…。これも意外とストレス。

いずれも、慣れればすぐ大丈夫になる類のものですので、落ち着いてフォローしてあげれば乗り越えられるものと思われます。

【知識・学習進度上の問題点】

読めない漢字が出てくる

想定している学年は不明ですが、読み仮名なしで漢字が使われているので、そこはまぁ、読んであげるしかないですね。

三桁以上の数値や少数・マイナス値、角度などもあつかう

必須…ではありませんが、作りたいものによってはやはり必要になります。
が、概念を習う以前に使い道として知っている、というのは悪くないんじゃないかと思いました。むしろ積極的にいじらせてみたいところです。さらにいえば、学校で学ぶ過程や単元終了後に、プログラミンをつかって、習得した概念を実用してみるなどの活用は、大いにアリなんじゃないかと思います。

【結論】

個人差もあるでしょうが、今回試してみた限りでは1年生のプログラミンによるプログラミング学習は「あり!」というのが池田の感触でした。初体験から2−3時間でこの様子であれば、もう少しやればすべてのプログラミンの使い方を理解できるでしょうし、さらに複雑な作品やゲームなども容易につくれるようになるのではないかと思います。

本人もかなり楽しそうでしたので、また続きをやってみたいと思います。

また今後、機会があれば、同級生(とその保護者)などを招いて複数人での学習にもチャレンジしてみたいなぁと思います。

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先生のためのゲームプログラミング講座 第ゼロ回 レビュー

2015年6月20日、
第ゼロ回、先生のためのゲームプログラミング講座を開催しました。

  
ゲームをただ危険視して排除しようとするのではなく、子供たちの学びを刺激し、意欲を引き出す強力な味方としてこちら側に引き込む、そんなアプローチの出来る先生を増やしていく、というのが将来的な狙いですが、一先ずは「先生ゲーム作ったことあんで!」と言えるようになってもらって「先生スゲー!」のネタを増やしてもらえたらと思います。

会場は弊社オフィス。教員2名、一般2名の参加者をお迎えして、池田が講師役をつとめました。

開発環境にはenchant.jsをチョイス。
無料で使えて、ややこしいインストールとかも不要。作ったものが容易に公開できてpcはもちろんスマホやタブレットにも標準で対応、アプリ化もOK。なかなか良いでしょう?

スクラッチやプログラミンなどのグラフィカルなものも検討しましたが、作ったものがパソコンでしか見られないというのがネックで没となりました。やはりモバイルフレンドリーさは重要です。

【さぁ、新しい世界を生み出そう】  

  
ゲームを作るのはデジタル空間に新しい世界を作り出す事、という事からお話を始めました。

そして、新しく生まれた世界にキャラクターを登場させ、移動させ、敵キャラの出現、キャラ同士の衝突判定、という具合に、ゲーム作りに必須の「素材」を次々に味見していきます。一通り体験を終えると、空っぽの空間だった所に、ちょっとしたゲームが出現している。と、そういう具合です。

参加者の半数が、そもそも普段そんなにパソコンを使わないという方だったので(そういう方にこそ是非チャレンジして欲しい!)、いわゆる「プログラミング以前」の所で苦労する場面もありましたが、その辺は想定内!安心の少人数制でもあり、まずまずスムーズな進行具合です。

【脳みそ連続フル回転の数時間】

  
むしろ想定外だったのは、皆さんから「良い質問」続出で、味見レベルでない掘り下げた説明や、予定外の練習問題をついつい加えてしまうケースが多かった事。

これが時間と参加者の脳ミソに大きな負担を掛ける結果となりました(笑)。
考えてみれば、これって、普段と違う頭の使い方を要求されるパズルを解き続けるようなもので、講座開始から数時間が経過する頃には、参加者の頭から立ち昇る白い煙が目に見えるようでした。

【集中力の限界?オリジナル制作には至らず…】

  
この「先生のためのゲームプログラミング講座」の重要な目標の一つが、「今日初めてプログラミングに触れた」という参加者に、オリジナル作品制作に挑んでもらう事でした。

…が、先述の通り、疲れ切った皆さんの頭脳は回線焼き切れ寸前(笑)。チョコやアメちゃんで糖分を緊急補給しても、充分な回復には至らず、そこそこ時間を残しつつ、新規制作は断念し、アイディア出しや意見交換を行うに止める事となりました。

んんん、無念。と、ほぞを噛んだのもつかの間、実際話し始めると、かなり具体的なアイディアも出てきて、今日学んだ内容でどこまで実現できるか、難しい部分は何処でどういう知識が追加で必要になりそうか、という所から、素材の入手元探しまで、かなり掘り下げた話となりました。次回はぜひそのアイディアを形に!というところでお時間終了。

終了後は、参加者・スタッフ・見学者で乾杯。疲れた頭をほぐしつつ和やかに過ごしました。

【制作物】

今回、参加者の皆さんにゼロから制作体験してもらったのは、以下のサンプルゲーム。モンスターを避けながらヒントを集めて、黒騎士が出す問題に答えます。  

このサンプルゲームを実際にプレイしてみるにはこちら

【正式開催へ向けて】

参加者の皆さんからも、いい勉強になったとのコメントをいただきましたが、一番勉強したのはやはり私(池田)だったのかも。

正式開催へ向け、参加者の集中力というリソース管理の重要性を、もっともっと強く意識して構成や進行を考えねばなりません。この第ゼロ回で、その為の重要なヒントと事例をたくさん得させて頂き、おかげさまで、かなり具体的にイメージ出来るようになりました。

詰め込みすぎは、今回に限らず私の悪い癖。最小限の知識とは何か、オプションとして準備しておくべきは何か、もっと突き詰めていきます。

参加して下さった皆さん、ありがとうございました^ ^

【参加者の感想より】

私でもできるんや!
ゲームを作るなんて、手が届かない別世界のことだと思っていました。
プログラミング初心者というだけでなく、ゲームをほとんどしたこともない私。
しかも、持参したMacBook Airも使いこなせず…。
皆さんのご迷惑になるのでは…と不安な気持ちでいっぱいでした。
でも、池田さんのわかりやすいインストラクションのおかげで、最後まで離脱せずにやり切ることができました。

ゲームのキャラクターが動き、会話したときには、本当に感動しました。(ゲームにはまったら、どうしましょう^^;)

1日だけの受講で、「ゲームを作ることができる」とは私は言えませんが、「ゲームを作ったことがある」と子どもの前で豪語することは、とりあえずできます。
子どもたちはきっと「先生、すげぇ‼︎」と言ってくれることでしょう。

【次回はお盆開催予定】

次回開催は現在日程調整中。8/15あるいは16となる予定です。決定次第こちらでも告知していきます。

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【エデュコレ2014】ゲームを通じて勉強・勉強嫌いを考える

24日にエデュコレでお話した内容について、ありがたいことに関心をもっていただいているようですので、その際の動画をyoutubeにアップしてみました。画質が非常に低い上に、特に序盤で聞き取りにくかったり、話が冗長だったりするんですが、興味をもたれた方があればどうぞ。
そのうち画質をよくしたり分割したりしたものをアップするかもですが、ひとまずこれで。
活動紹介の際にプロジェクターで映し出された子ども達の顔は、プライバシー保護のため塗りつぶしてあります。本当はこれが一番みせたいんですけどね;;

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まなゲーを利用可能な学校が大幅に増えました(多分)

こんにちは、まなゲーらんど管理者の池田です。

この度、全国2万校以上で採用されているwebフィルタリングソフト InterSafe Webfilter(日本PTA全国協議会推奨)を開発提供しているALSI社においてサイト登録カテゴリの見直しが行われ、「まなゲーらんど」は「ゲーム」カテゴリから、「学術・教育」カテゴリに移動されました。

これにともない、まなゲーらんどを校内で閲覧可能な学校がかなり増えたのではないかと思います。
(自分では試せないので「多分」です。キーワードでフィルタリングする設定だとやっぱりだめだったりすると思いますが・・・)

これまで利用できなかった学校の先生方、一度お試しいただけると幸いです。

今後、他社でも同様の措置をお願いしていくつもりですので、やっぱりだめだったという方もお見捨てなく;;
やっぱり駄目だった方は、フィルタリングソフトの製品名や提供している会社名など教えていただければ交渉します。

上記ソフトを導入していて、使えるようになった、やっぱりダメだったという情報も、是非ほしいです。連休明けでそれどころじゃないと思いますが、ちょこっと試してみて結果を教えてもらえると大変ありがたいです!

情報・現状をお聞かせいただける方は、こちらから。

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タブレットと学習ゲームを活用した学習意欲解放への取り組み(2)

取り組みレポート:啓発小学校(2)

株式会社まなゲーは、学校や先生と連携して、タブレットPCと学習ゲームを活用した児童の学習意欲解放の為の取り組みを行っています。今回は大阪市立啓発小学校との第2回目の様子をレポートします。

第1回目の模様はこちら

第2回レポート

今回は担任の山平先生に主導していただき、池田はサポート要員にまわりました。

第2回目の今日は、タブレットの出番はありません。 しかし、一連の授業にとってとても重要な回。ダン・ドリに登場させるモンスターたちのデザインを通じて、「自分と勉強」を見つめてもらいます。

まずは、グループに分かれて、勉強について「好き⇔嫌い」「大事⇔大事じゃない」を軸に、意見や理由について考えを出し合います。

グループで話し合い

全てのグループで「嫌いだけど、大事」という意見が多くなりました。理由は様々。それらをホワイトボードにまとめて、黒板に張り出し、グループの代表者が各班で話し合った内容について発表します。

発表

池田が注目したのはコレ。

IMGP1363

矢印は「テンションさがる」と読むらしいですが、 ある単語を聞いただけで気分が下向きになるというのも考えてみればすごい話です。

ここまでだけでもかなり面白いです。

次は、グループを解散、個人に戻ってワークシートを使って、これから描くモンスターの「設定」を考えます。勉強に対する自分の気持ち、そういう気持ちになっている自分自身について考えながら「大きい⇔小さい」「強い⇔弱い」「怖い⇔やさしい」などの、キャラクターのステータスを設定していきます。あわせて「どうしてそういう設定にしたの?」という問いに対する答えも考えてもらいました。

設定1

イラストを描く前に、テキスト化やグラフ作成を行ったのは、いきなり絵を描き始めてしまうと、「好きなキャラクター」や「描きたいイメージ」にひっぱられ過ぎてしまう可能性が高まると考えたからでもあります。

ここで池田からちょっと補足を加えました。

「モンスターたちを『敵』として描いても良いし、『味方』として描いても良いよ」

味方として描きたい子も中にはいるだろうぐらいの気持ちで呼びかけましたが、後で予想外の結果となります。

もちろんモンスター達の名前も考えてもらいました。

設定2
※待ちきれず、キャラクターデザインをこっそり「内職」してしまう子も(笑)

みんなすごく真剣に考えています。「勉強」のことを!!

設定をまとめたら、いよいよイラスト作成にうつります。

描き方等に関する質問が殺到して、てんてこまいになりました。みんな真剣そのもの!!

IMGP1381

一発で描きあげる子もいれば、何度も何度も描き直して、あたらしい用紙が必要になる子も・・・

IMGP1383

それにしても、みんなとても個性的!おもしろいモンスター達が続々と生み出されました。

そして、予想に反して「味方」を描いた子が多かった!

敵として描いた子も「勉強」を敵として描くというより、勉強に対する自分の気持ちや、頑張れない自分の心などを描いた子が多かったのが印象的でした。

実をいうと、この取り組みにあたって、勉強を「モンスター」として子供たちに描かせることには、当初、多少の懸念がありました。子ども達に、怪物(=悪属性)のものとして「勉強」を描かせ、それを叩きのめすゲームを作ることで、両者の関係をよりおかしなものにしてしまうのではないかという懸念です。

でも、それは杞憂でした。

ひとつには、ポケモンやカード対戦ゲームに慣れた彼らにとって、そもそも「モンスター」は、不慣れな大人が想像するような奇怪・醜悪・邪悪な存在とは、異なるイメージのものだった、ということもあるでしょう。

けれど、それ以上に、子ども達が「勉強」の問題を、「自分の問題」として捉えていることのあらわれだったのだと思います。

これを見て、僕には二つの反省がありました。

ひとつは、上記のごとき懸念を持つに至った、僕の発想の貧困さ。失礼しました。

それから、子供たちが「勉強が嫌いな自分」「勉強をがんばれない自分」という自己イメージから日常的にダメージを受けているという事態についての認識がまだまだ甘かったこと。

授業をしに学校を訪れて、自分自身が学ぶことのなんと多いことか。

描きあがったイラストを回収して、今回は終了です。 「いつ見られる?」「今度はいつ?」「家でも遊べるようになる?」矢継ぎ早に質問を浴びながらの撤収となりました。

<第3回レポートへ続く>

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伝わる!!

昨日伺ったクラスにダウン症の男の子が一人いて、とても興味を持ってくれているようで、僕にも休憩時間など寄ってきてくれるのですが、挨拶の後の言葉が続かない感じで、モジモジしてました。
でも、最後授業の終わった後に、ニコっと笑って、ハグしてくれました。僕はハグって照れちゃう方なんですが、素敵な笑顔にひきこまれる感じで、すうっと自然に抱き合うことができました。とても幸せな気持ちになりました。身体ってホントに強力なメディアだなぁ。大事なことを教えてもらったので、どこかで活かさなきゃ。

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タブレットと学習ゲームを活用した学習意欲解放への取り組み(1)

取り組みレポート:啓発小学校(1)

株式会社まなゲーは、学校や先生と連携して、タブレットPCと学習ゲームを活用した児童の学習意欲解放の為の取り組みを行っています。今回は大阪市立啓発小学校との第1回目の取り組みの様子をレポートします。

タブレット

この取り組みの狙いは、学習ゲームを用いた活動を通じて、子どもたちに勉強について改めて考えてもらい、自分と勉強の関係を見つめなおす契機とし、彼ら彼女らの意欲や自信を解放していくことにあります。

それらの解放の結果のひとつとして、基礎学力の向上が見られるものと期待していますが、何よりも彼らの気持ちをサポートすることに重点を置いている点に特徴があります。

11月19日(火)

第1回目は池田が進行させていただきました。先生にごく簡単に池田を紹介してもらい。児童にはあまり事前に情報を与えずにスタート。

keihatu1-01

(池田俊明と申します)

「好きだったら拍手!」ゲームでアイスブレイク。画面に表示されるものが好きだったら拍手。「ラーメン」などの食べ物からはじまり、「マンガ」「アニメ」と来て、「ゲーム」で拍手が最大化。直後の「勉強」出現で見事なまでにピタリと拍手がとまりました。

ひとしきり笑いあって雰囲気がほぐれたところで話を始めます。

「僕の仕事では、一番人気のゲームと一番不人気の勉強、このふたつを扱っています。」

これだけ伝えた後は、自己紹介は後回しにしてさっそく質問にうつります。

「勉強とゲームはどこが違う?」

おもしろい⇔つまらない から、徐々に具体的なポイントに。程なく、画面の動きやサウンド、キャラクターなどゲームらしさを構成する要素が次々あがってくる。みんなスルドい!

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ゲームでは何か操作をするたびに上記要素が組み合わさって反応がおこる。勉強にはこれらが全くない。というところまで進んだところで質問を変更。

「じゃあ、ゲームと勉強の似ているところは?」

頭を使う!ナイス。手を使う目を使う。うんうん。

「僕が注目してるのは『くりかえして強くなる』です」
「ゲームだって繰り返さないとうまくならない。しかも操作そのものはとっても単純。」
「だから、ゲームって実は『くりかえせる仕組み』の塊なんです。」

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で「今、こんなのをつくってます」とモニターに現在制作中のダンドリ(ダンジョンズ&ドリルス)を見せる。画面説明をしているうちにも、子ども達がソワソワしはじめているのが伝わってきます。

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「じゃあ、ちょっとみんなでやってみようか」
『よっしゃー!』

先生からグループ分けの指示とiPadの配布をしてもらいスタート。
啓発小学校では来年度から1人1台体制が整う予定だが、現在はクラスに10台。
5人グループに別れ、ひとり1分ずつ交代で3順ほど体験してもらいました。
どういう反応になるかとちょっと緊張しましたが、非常に良い感じで盛り上がりました。

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子ども達の顔に集中した表情と笑顔が入れ替わり現れるさまが印象的。

授業開始時にちょっと斜に構えた感じだったり、やる気のない雰囲気をだしていた子どもほど、熱心にやっている傾向が面白く、実際、終了を告げられても一番最後まで粘っていたのは、はじめ小声で「おもんなそ」とか言っていた子だったとか。笑

各グループでゲットしたモンスターの数など発表して、再び僕の話へ。
(ダンドリではある程度成果をあげるごとに、出現したモンスターを捕獲できる仕組みになっています。)

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「今更ですが自己紹介」

『え?』
『ホンマにいまさらやw』

こういう細かいところにもちゃんとリアクションがあるのが嬉しい。

出身や、小学校低学年の頃、先生に酷く扱われたこと、勉強に苦しんだこと、なぜか塾の先生になったこと、塾の仕事で勉強に押しつぶされる子供たちを沢山みたこと、彼らの「わからない」には応えられても「とりくめない・くりかえせない」を支援することがとても難しく無念だったこと。そこから今の仕事を始めるようになるいきさつなどをお話ししました。

そして最後、

keihatu1-08

「勉強ってなんだろう?」
「勉強ぎらいってどういうことだろう?」

A君(宿題にとりくめない小1)、B君(九九ができない小4)ふたりの事例をあげながら、彼らに対して、ゲーム的仕組みを用いて目先を変えてあげたところ、劇的な変化が起こったことを述べた上で、みんな自分のことを「勉強ぎらい」だと言うし、大人もみんなに対してよく「勉強ぎらい」とか「やる気がない」とかいっちゃうけれど、みんな本当に「勉強が」嫌いなのかな。「やる気のない子」なんて僕はみたことないんだけど、ホントにいるんかな?という話をしました。

keihatu1-09

結論は出さず。これから一緒に考えていこうね、ということで本日の授業は終了。

この最後の硬い話を、子ども達が非常に集中した表情で聞いてくれたことに(それを狙っていたのではあるけれど)とても驚きました。「自分ごとと」して聞いてくれたのだなと確信しました。

次回予告

「ダンジョンに出現するモンスターたちを、みんなにデザインしてもらいます!」
「39人全員分のオリジナルモンスターをダンジョンに出現させます」

おおー、っと盛り上がって休憩時間となりました。
第2回ではモンスターデザインを通して、自分のなかの「勉強」を見つめなおしてもらいます。

<第2回レポートへ続く>

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見落とされている

先日の取り組みでの一幕。1クラス39人全員が勉強を「大事」「嫌い」にセグメントづけ。予想通りではあるけれど、重大な結果。
これってつまり、クラス全員が認知的不協和にさらされてるってこと。

子どもの自己評価が下がるわけだ。「大事じゃない」と思いこめる方がまだまし。
ここだけ見れば教室はシゴキの部室か、カルトの道場かという有様。
これが毎日毎日続いてるってことを、もっとちゃんと考えないといけない。

bboad

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取り組みが、大阪日日新聞さんで紹介されました

まなゲーと大阪市立啓発小学校が連携しての取り組みが、大阪日日新聞さんで紹介されました。また、こちらでもレポート書きます!

nichinichisimen

http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/131125/20131125023.html

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